プレイセラピーについて

プレイセラピーで状態が悪化する事例が増えているとか。子どもは遊んで感情を表出すればよくなるなどという神経症水準への古いアプローチを行ってるセラピストがいまだにいるってことだろう!?まさか!?そんな子どもは今や一握り。子どもの病態水準とトラウマのアセスメントは欠かせない!
状態が思わしくない子どもにはカバリングなアプローチを行う。安全感と安心感のある雰囲気の中で感情表出をむしろさせ過ぎない配慮が求められる。遊びは興奮・発散のためではなく、反対に快感情を伴うリラクゼーションとして用いる。落ち着いた時間の繰り返しが現代の子どもへのプレイセラピー!
いつもは乱暴だとか言われている子どももみんないつも穏やかでニコニコ。じゃれつくことはあっても、制限なんてもう何年もしたことはないし退室渋りもない。それでも確実に良い方向に向かう。プレイセラピーの役割と意義は大きく変わってきていることだけは確か。
付け加えると教育相談室などのプレイルームは広すぎる!靴のままで入れてボール投げできちゃう広さは病態の重い子どもをさらに悪くさせる!広いと対立構造にもなりやすい。3畳位の広さでカーペットに座り横並びで遊ぶようなかかわりが望ましい。世界のプレイルーム事情はどうなのだろう?
そもそもそんなこと誰が言ってるかって?杉山登志郎先生が『こころの科学』別冊『発達性トラウマ障害のすべて』で述べておられますし、私もそのようなお子さんを引き受けることが増えています。拙著『プレイセラピー入門』にもこのような事例の問題を書かせて頂いております!